“You never know”

この夏、ポートランドとシアトルに家族旅行をしました。シアトル郊外には、私がカリフォルニア州モントレーで通った大学院時代の友達が住んでいます。彼女がカリフォルニア州からワシントン州に引っ越したあと、2001年の冬に初めて彼女を訪ね、そのあとも機会があるごとに会ったり、連絡を絶やさず取りつづけている友人のひとりです。

今年の夏に会ったときは、二人だけでじっくりと話す時間がありました。長い間交際しているパートナーとのことになったとき、彼女は「今までで一番ベストなパートナーシップを築いている相手。結婚して何かが変わってしまってだめになるカップルもたくさんいるから、そうなるくらいなら今のままでいい」と言っていました。パートナーはアメリカの軍勤務で、あと1年半ほどで20年を勤め上げ軍人としてのキャリアは終了するというところ。ちょうど私たちが訪ねていったときは航海の途中で、数週間後に帰るというときでした。数年前に2人でサンディエゴに遊びに来たときに会ったこともある人で、今年の6月ごろ「初めて日本に行くけど、どこかお薦めの場所はあるか」と聞かれ、メッセージを交わしたりしたのです。

その彼が、8月中旬に大好きなバイクのツーリングをしている最中、事故にあって帰らぬ人となったことをFacebookで知りました。あまり突然のことで、少し時間がたった今でも信じられない思いです。Facebookの本人のページには多くの人からメッセージが寄せられ、彼との思い出を語るストーリーや写真が投稿されています。前妻との間に10歳くらいになる男の子がいた彼。友人に子どもが欲しいのかどうか聞いてみたとき、タイムリミットが近いのでもし本気で子どもを持ちたいかもと思ったとき、彼は一緒に考えようと言ってくれていると話していました。

彼女からのFacebookの投稿は、家族や友人に、お葬式の日時や軍隊が彼の写真を集めたいと言っていることなどを淡々と知らせる内容のものが多く、彼女が経験しているであろう悲しみやつらさは測り知れないものがあります。彼の死を知らせる彼女のメッセージには”He died when he was doing what he loved” と書かれていました。2ヶ月ほど離れ離れになっていて、やっと彼女と住む家に帰ってきたその翌日のことだったそうです。本当にいつ、この人生という「旅」が終わりになるのかは誰にもわからないこと。「毎日を悔いのないように生きよう」と言うのは簡単でも、実際にはそれほどたやすいことではありません。それでも、知らせを受けてから日に一度は彼女と、そして彼のFacebookを訪れて、ふたりのストーリーが語られるのをそっと読ませてもらっているのでした。最愛の人に先立たれてしまった友人のこれからに幸あれと強く祈りながら。

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