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リメンバランス・コースがサンディエゴで開催されます

以前からこのブログで何度か書いてきたリメンバランス・コース。今年はまず3月1日から3日の週末にかけて、サンディエゴで行われます。

リメンバランス・コースとは、「私たちの世界観は幼少期の体験をもとに作られる」というコンセプトをもとに、その世界観が今現在の生活でチャレンジとなっていることにどのように関係しているか、ということを探っていく体験をするものです。私も2008年6月に参加者として出席して以来、このコースにたびたびアシスタントとして参加して来ました。

参加者の年齢層は10代後半から70代にいたるまで、実に様々です。実は私の夫の母も2年ほど前、70歳のときに参加しました。このコースにご夫婦で出席された友人夫妻のインタビュービデオを作ったことがありますが、この機会にここに再掲載いたします。

ここ2年ほどは、妊娠・出産などでこのコースのアシスタントをする機会がなかったのですが、今回久しぶりに私もアシスタントとして参加しようかな・・・と考えています。オフィシャルサイトはこちらになりますが、コースの日時、場所、そしてコース自体の内容など、詳細に関してご質問がある方は、ぜひ私までご連絡下さい。

こうして思い込みは作られる

先日、旧正月のお祝いで家族と一緒に食事に出かけました。実は、私は子どもたちと一緒にきちんとしたレストランで食事をするのがあまり好きではありません。子どもたちが騒ぐことが心配でゆっくりと食事を味わう・・という感じにならないからです。先日もレストランを出る頃には何だか気疲れして、あ~あ、せっかくの外食だったのに、でも予想した通りだった・・・という気分でいました。

家に帰るまでの車の中でふと思い当たったのは、これも「再生のメカニズム」(Cycle of Recreation)なのかな・・ということでした。この概念は、たびたび書いているRemembrance Courseというコースで出てくるものですが、ある出来事の経験をきっかけに、自分の思い込みが作られるという仕組みのことを意味します。似たような体験を何回か重ねていく中で、その思い込みを裏付けるような証拠に目が行ってしまうため、さらにその思い込みが強くなっていく、というものです。例えばこの「子どもとの外食は楽しめない」という例をとってみても、子どもが生まれて以降の4年間、いろいろなところで外食する機会がありました。それらの何回かの経験から、今ではもうレストランに入る前から、あるいは極端な場合には「レストランに行く」と考えただけで、「またバトルが始まる・・」という気持ちになっています。そうすると、その期待感(この場合は不安感ですね)をもったまま着席し、手早くメニューを見て注文し、食事が来たらものすごい勢いでとにかく口も聞かずに食べて・・・というプロセスを経るため、じっくり食事を味わったり会話を楽んだり余裕もなく、怒涛のような時間が過ぎる・・・という経験を何度もしてきています。

でも、きのう車の中でよく考えているうちに「そういえば昨日は子どもたちは比較的お行儀よくしていたな」「頼んだ料理も悪くない味だった」など、よかったこともあったということに気がつきました。再生のメカニズムで興味深い点は、ある期待感をもったまま出来事を体験すると、その期待感を裏付けるような現象のみに無意識に集中してしまうため、良くも悪くも「期待はずれ」の部分があっても気がつかないでいる(あるいは、重要ではない情報として処理をしている)ことなのです。そもそも、多くの場合は人々は自分がそのサイクルにいることさえ気がつかないわけですから。でも、ひとたび「これは自分が作った思い込みだ」ということに気がつくと、そこから脱却して、別の選択をする可能性がでてきます。人にこのことを説明するとき、私は「創造性のブロックが外れる」と表現していますが、問題にのみフォーカスするのではなく解決方法を見つけることに注力することで、自分自身に違った種類の質問をすることができます。同じ外食をするにしても、子どもが多少子どもらしく振舞っても大丈夫なレストランや、注文するとすぐに食事が出てくるようなところを選ぶことも一つの案だし、あらかじめ一緒に行く人に協力を仰いでおくとか、行く時間帯を考えることもできるでしょう。友人の家族は電子ゲームやDVDプレーヤーを持参することもあると言っていました。「XXなために~ができない」という思考をしていると、解決するためにいくつもある方法を考えることすら面倒くさかったり気が向かなかったりしますが、それは好ましくない思い込みが強化されていくことにエネルギーを奪われてしまっているからなのかなと感じました。実際、この状況への対応策として、今までの私だったら「基本的には子ども連れでは外食に行かない」ということしか頭にありませんでした。何かの機会でそれが避けられない場合にも、最初から「楽しくないだろう」と思って出かけているのですから、その通りの感想を持って出てくるのもある意味当たり前なのかな・・と悟った次第です。

この「再生のメカニズム」の大切な点は、自分の思い込みに気がついたからといって、それを変える必要はない、ということです。別の選択肢もあるが、敢えて自分は今までの路線を行くということも十分に起こりえます。ただ、その場合には今までよりも主体的な選択ができるようになります。そうすると、例えばこの場合で言えば「子どもたち」を理由に食事に行かないというよりは、いろいろ対応は取れるけれども自分としては行かないのが一番気が楽だから・・ということで、今度は完全に「自分の選択」になります。そのため、「子どもたちのせいで犠牲を強いられている」といったような被害者意識からも自由になることができます。そのことだけをとっても、思い込みのメカニズムに気がつくことにはとても意味があるのではないか・・・と思いました。皆さんも日常生活の中で、自分のコントロール外のことが自分の行動を決めてしまっているような気分でいるとき、「思い込み」がないかどうかに目を向けてみては如何でしょうか。もしかすると、創造性のブロックが外れてよい考えが生まれてくるかもしれません。

“Life Loves You”

先日の記事にも書いたRemembrance Courseが昨夜7時半ごろ終了しました。私自身、参加者としての受講は2008年の6月でしたが、それから2年後の去年の6月からアシスタントとして参加してきました。一度コースを受講すると、アシスタントとしての参加ができます。参加者の時とはまた違った気持ちや視点でコースを体験できるため、より包括的な学びが体験できると言われています。何より、一緒にコースを受講し、またサポートをしている仲間とは、とても気持ちのよい時間を過ごすことができるし、初めて受講する参加者のために提供する時間や労力の何倍ものギフトを受け取ることができます。それはいろいろな気づきであり、学びであり、また自分が完全に受け入れられていると感じられることです。

今回は11人が参加し、日本人では18歳になっていた一(はじめ)君と、彼のお母さん、そしてもう一人21歳の青年がいました。一君は、ALSという難病を抱え、無理もないことですが、死が迫っているという状況で、コースを受ける前はとても落ち込んでいたそうです。12月11日に初めて彼の病気のことを知った直後から、このコースがきっと役に立つはずだと確信してその実現のために行動を開始し、多くの方の協力で、彼だけでなくお母さんも一緒にコースの受講ができることになりました。でも、正直なことを言えば、金曜日の夜はとても不安でした。行動を開始して参加費集めをしている時は「きっと役に立つ」という思いは確かでしたが、いざ参加が決定してコース開始の日が迫ってくると、「どんな期待をもってコースに来るのだろう」「どういう風に彼の助けになるのだろうか」という気持ちも湧いてきました。このコースは、すべての人に対して同じ質問をし、同じワークをするという形式ではなく、一人ひとりに必要な学びが得られるようにデザインされているので、何が起こるかということは文字通り蓋を開けて見なければわからないからです。金曜日の夜が始まった時、私が言い出したことで多くの方を巻き込んで二人をこの場に連れてきたのはいいけれど、もし「期待はずれだった」ということにでもなったら・・・という不安が頭をよぎりました。

金曜の夜は基本的な概念の説明と、チームワーク作りの活動をして解散になりました。土曜日の朝、一人ひとりの「順番」を決め、それぞれの参加者が前に出て自分の抱えているチャレンジや、コースに来た理由を説明し、インストラクターの導きによって段階を追って必要な学びを掴み取っていきます。今回の参加者の特徴としては若い人が多く、16歳~21歳が4人もいたことでした。また他の参加者も、自分についてもっと知りたいという好奇心を最初から持っている人ばかりだったので、グループとして打ち解けるのも比較的早かったように思います(意外に思うかもしれませんが、このようなコースに来ても、自分に好奇心を持つところまでとても長い時間がかかる参加者もいます)。

一君の順番は土曜日の夜、その日の最後でした。昼前にお母さんの番が来て、彼もそこに少しだけ登場しましたが、その夜まで、他の参加者は彼の病気のことは知らされていませんでした。その日一日中、一君がとても穏やかで、楽しそうで、他の参加者とも普通に交流をしていたためもありますが、インストラクターが彼の病気の話をした時、私にはみんながはっと息を呑む音が聞こえたような気がしました。涙ぐんでいる人も何人もいました。二人のインストラクターは、彼に対して「人生にはいろいろなことがある。いいことも嫌なこともその中には混じっている。でも、いいことだけを体験して感じて、いい気持ちにだけなることは難しい。悲しみや辛さを感じないようにするということは、気持ちを感じる神経を麻痺させるようなもので、そうしていると、喜びや嬉しさも感じられなくなる。生きるっていうことは、それらすべてが詰まっているパッケージなのだから」ということを説明しました。また、悲しみや辛さを表現できるような仲間や友達を作ることも、自分自身の責任なのだということも。

その後、その場にいる全員に対して、「一君に対して『可哀想』という気持ちを持つことは、彼がこれから先の人生を力強く生きていく助けにはならない。憐れみではなく、彼に対する愛情や感謝の気持ちから、あなたが彼から何を学んだか伝えてください」という指示がありました。一人ずつ前に出て、彼の手をとったりハグしたりしながら、彼がその人に何を教えてくれたか、彼の笑顔がどんなに素晴らしいか、彼が難病を持ちながらもこの場にいることがどんなに勇気を与えてくれたか、自分もつらいのにお母さんの気持ちを気遣う優しさに感銘した・・・などということを伝えていきました。中でも私が驚いたのは、自分の周りに殻を作って閉じこもっていた青年が「一君の存在があったから自分はこんなに早く殻を破って出てくることができた」と言ったことでした。一見、何の接点もないように見えた二人でも、そんなことを感じ取っていたのか・・と思いました。周囲を見回してもみんながこのことに対して同じ感動を味わっていたことは明白でした。

このコースの素晴らしさはこんなところにもあるのです。一人ひとりは自分のそれぞれの理由から参加してくるのですが、来てみると自分の存在が誰かのインスピレーションになったり、他の参加者が抱えているチャレンジを乗り越える手助けを文字通りすることになります。その結果、今まで行き場のなかった思いや、整理をするツールを持たなかったために封じ込めていた気持ちなどを表現し、昇華させていくことができるのです。面白いもので、その過程で、その人のために役を演じたりして手助けしている人にとって、それが必要な学びや癒しになっている・・・あるいは、それを受け取るのに最適な人が選ばれていくのです。こうして見ず知らずの人とだってこんなに濃い心の交流ができるという経験をすると、現在自分を取り巻いている人間関係についても、一呼吸置いた新たな視点から考えることによって、新しい道が開けてきたり、愛情や感謝の気持ちを持つことができたりします。

全ての人の順番が終わり、それぞれが次にとるべきステップをインストラクターから受け取って、日曜日の夜7時半すぎにコースは終了しましたが、中々去りがたい気持ちでみんな話をしたりお別れを言ったりしていました。会場を出て三村ご夫妻のお宅に向かい、そこで一君の一家も交えて夕食をいただきながら、一君は興奮した様子でコースのことを話していました。彼のご両親も、「表情が違う」と驚いていました。実は、コースの最中は一君とじっくり話すことはなかったのですが、その夕食の席で、彼は「このコースに来られて本当によかった。これから病気と闘う強い気持ちになれた」「教会にもサポートグループがあるんだけど、このコースで感じたみんなの愛情がとても嬉しかった」「4月の次のコースに戻ってきてアシスタントをする。10代のためのコースのヘルプもして、って言われたから、それもやる」と、これからの抱負を力強く語ってくれました。インストラクターからの彼の次のステップには、”Life Loves You”という言葉も入っていました。「毎日、この言葉を実感できることを何かすること」という課題でした。

今回、私もまた多くの学びがありましたが、ひとつだけあげるとすれば「リスクを取ることを恐れない」ことだったと思います。自分が大切にしているものや、いいと思っていることを人に伝えたり、そのイベントに招待することにはリスクがあります。拒絶されたり、今までと違う目で見られてしまったり、また実際に体験してもらって必ず楽しんでもらえるとは限りません。でも、その人が気に入るかどうかまでを自分の問題として引き受けるのではなく、結果を恐れずに、自分がいいと思うことは人に伝えてみること。「この人によさそうなんだけど、どうかな」と思いながら、恐れを優先させて行動をとらなかったら、その結果自分が傷つくこともないかわりに、その人にとって役に立つ経験になるかもしれないというチャンスもなくなってしまうのですから。インストラクターに”Thank you for taking the chance and bringing these beautiful people” と言われた時、このリスクならとる価値がある、と心の底から思いました。これから先も何度も何度もこのリスクをとるだろう、と。

次回のThe Remembrance Course4月29日から5月1日です。参加費は大人$475、学生$425で、申し込みを受け付けています。コースについてのお問い合わせはメール(etsuko@mypeacefulfamily.com)にてご連絡ください。

The Remembrance Course受講体験談

先月こちらの記事でもご紹介した”The Remembrance Course”が11月中旬にサンディエゴで行われました。今回は、前回のビデオにも出演していただいた三村ご夫妻と、サンフランシスコ在住の真矢さんという日本人の方を含む10名の参加がありました。コース終了後、真矢さんからとても素敵なメールが届きましたので、本人の許可のもと、一部をこちらに掲載します(*掲載箇所は原文のまま。文中のBruceはメインのインストラクターの名前です。また、真野さんはサンフランシスコの学校で働いています。)

”3日間の体験で、私のLove Potは一杯になりました。前は、腐りかけた牛乳がはいっていて、すっぱかったのに、今ではあったかいココアが湯気をたたえているようです。仕事場でも、子供たちをHugしたくてウズウズしているので、生徒たちが私を笑っています。でも、それはいやな笑顔ではなく、嬉しさ満ちているようなので、これもいいかな?と思ってます。相手が考えていること、私をどう見ているかを気にしないとConnectできないと思っていた私が嘘のようです。私が、愛情を振りまいていれば、相手は自然とよってくるし、彼らのエネルギーもとっても暖かいものです。Bruceが言っていたことが、頭ではなく心でわかりました。あとは、このLOVE POTをいつもFullにするためにMaintainを怠らないこと、それが肝心ですね。 いまは、家族から、友人からたくさんの愛情を受けています。そして、もし本当に空になりそうなときは、SDに向かって車を飛ばします! VillageにいけばRe-Chargeできる!そう思える場所を見つけられたことを悦子さんに感謝したいです。”

このメールを読んで、私がIndigo Village(コースが行われる場所)に行くたびに感じる気持ちを共有できる人がまた一人増えた気がしました。また、一緒に参加された三村ご夫妻には、前回のようにインタビューにご協力いただきました。

この”The Remembrance Course”は全米の数箇所で、何ヶ月かおきに行われています。今のところ日本語で受けられるところはありませんが、サンディエゴでのコースであれば私がアシスタントとしてコースに参加し、日本語の通訳のサポートをすることが可能です。

また、”The Remembrance Course”に参加したいけれど・・・と迷っている方のお問い合わせも増えてきました。そんな方には、ミニ体験のできるYour Infinite Life Workshopをお薦めしています。こちらは月に一度、様々なトピックで自分と向き合うことのできるワークショップです。こちらのワークショップについては、11月24日に放映されたUST番組(インターネット上で見られるテレビ)の後半部分で少しご説明しました。録画をこちらで見ることができます。次回は12月16日(木)6時半から、La Jollaの会場で「プロジェクトを最後までやり遂げる方法」というテーマで行います。ご興味のある方はコンタクトのページからお問い合わせください。