Tag Archives: 自閉症

1歳児検診

2月22日に三男が1歳になり、今日1歳児検診に行ってきました。待合室で、上のふたりの1歳児検診のときにはなかった、子どもの発達度についての質問が書かれた紙を渡されました。質問の内容は、例えば「『はい』という意図で首をたてにふるか」とか「名前を呼ぶと反応するか」「『バイバイ』という意図で手を振るか」「何種類くらいの音を発するか」「単語をいくつくらい話すか」などが20問ほどあったでしょうか。名前を呼ばれて診察室に入り、回答した質問表を看護婦に渡して待っていると、しばらくして現れたかかりつけの小児科医が言うには「詳細なエバリュエーションをお薦めします」。何でも、通常の発達度合いとみなされるスコアに1点足りなかったそうなのです。

小児科医には、詳細なエバリュエーションをするための選択肢としてふたつのオプションを提示されました。ひとつは、三男が生後10日で入院したときにお世話になった子ども病院で行われているChildren’s Care Connectionというプログラム。これはカリフォルニア州のタバコ税を財源とするFirst Five Commission of San Diegoという団体によって組織されているサービスです。サンディエゴ在住の5歳以下の子どもが対象で、こちらのウェブサイトによれば、小児科医からの紹介のほか、保育園の先生やあるいは保護者自身が少しでも「大丈夫かな?」と疑問に感じたら直接コンタクトをとり、電話で相談にのってもらうことができます。また、詳細なエバリュエーションの結果、何らかのサポートが必要となったときには、無料で受けられるプログラムもあるようです。詳細はこちらのウェブサイトChildren’s Care Connection(C3)というところをクリックしてください。

小児科医が提示したオプションの2つ目はカリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)の自閉症に関するリサーチでした。実はこちらのリサーチには長男、次男とも参加させた経緯があります。この調査に参加させた結果、長男の発話の遅れを指摘され、18ヶ月くらいのときからスピーチセラピーを受けることになったのです。そもそも長男を調査に参加させたのは、リサーチに協力をよびかける広告に「面白そう」と応えたのがきっかけで、小児科医の紹介ではなかったことを思い返してみると、この5年間のうちに、自閉症やその他のコンディションを早期に発見し、早期に対応をとろうという姿勢と、それに呼応したシステム作りがさらに進んでいるのだな・・・と感じました。1歳児を育てるのは久しぶりの経験で、正直なところ、どの月齢で何を期待すべきなのかということを忘れている部分もあるので、この機会にこれらのプログラム両方に連絡をとってみようと思っています。

自閉症のレジ係が働く大型チェーン店に賞賛の声

アメリカのペンシルベニア州で、ある父親が自閉症の娘のための靴を買いに大型チェーン店ターゲットを訪れました。お金を払う段になってレジに並んだところ、そのレジ係の男性が自閉症であることに気がつきました。彼はまったく他人と目を合わせなかったし、定期的に体を前後に揺らしたりという挙動をとっていたのです。でもレジの仕事は素早く完璧にこなしていたし、目は合わせないながらも、丁寧な応対でレジ係が言うべきこと(おそらく「よい一日を!」といったようなこと)を言っていたそうです。この父親は、列に並んで待ち、自分の番がきてお金を払うまでの短い時間でも彼が自閉症であることに気がついたのだから、この男性を面接した人々がそのことに気がつかなかったはずはないと考えました。それでも彼を雇ったターゲットという会社に一言”Good job!”と言いたくて、Facebookのページにこのストーリーを書き込んだところ、この記事を書いている時点でなんと48万人以上の人が「いいね!」を押していました。彼のFacebookの投稿はこちらからご覧いただけます。

思いがけない大きな反響に驚いたこの父親は、この一連の出来事と、どのようなコメントが来たかということについて彼のブログにまとめました。このブログでは、彼は「Facebookに投稿した意図は、自閉症の娘を持つ父親として、自閉症の大人を雇用したターゲットという店にたまたま居合わせたことを、自分のネットワークの中で自閉症を持っているかあるいは自閉症の子どもを持つ親たちに伝えたかっただけなんだ」と説明しています。でも、あまりの反響の大きさに、Facebookのコメントひとつひとつにコメント返しはもちろん「いいね」返しもできないので、このブログ記事でまとめて返信をする試みをしました。

それによると、彼のFacebookの投稿に対するコメントの99%はとてもポジティブなもので、残りは

・これはターゲットのPR部門によって捏造されたストーリーだ。

・ターゲットという会社が「差別をしない」ことを褒めるべきではない(差別しないのが当然だから)

・ターゲットは同性愛者や軍人を差別している

・自閉症のレジ係が賞賛されるべきであって、その雇用主ではない

などといったコメントだったそうです。

私自身、このストーリーと、その反響の大きさ自体、ポジティブなことだと感じました。Facebookのコメントには、このお店のある地元に住む人々から「そのレジ係を知っている」とか「彼はとても素晴らしいから、自分はいつも彼の列に並ぶ」というものもあったそうです。でもそれ以上に私が共感したのは、このブログを書いた父親の「ターゲットは『差別をしない』ことをほめられるべきではない」という点についての返信です。

Target shouldn’t have to be praised for not discriminating. The way the world should work is. . . people do the right thing. All the time. Everyone does. You don’t get credit or kudos for doing the right thing. . . you just correct those who are doing the wrong thing. But that isn’t the way the world works. When you find a good story. . . a little victory. . . you celebrate it. You give thanks. You give kudos. You hope for more, but you take in your little successes you praise positive behavior and you build on it and hope for bigger and bigger successes.

「正しいこと」をして褒められるべきではない。「正しいこと」をすべきなのだから。正しくないことをしている方を直すべきではないのか。という意見に対する答えとして、本来はすべての人や会社が「正しいことをすべき」だけれど、現実はそうなっていない。だから、このようなことを目撃したら、喜ぶべきなのだ。感謝の意を伝えて、「おう、頑張ってるな」と言うのだ。同じようなポジティブなことがもっと多く、大きなスケールで起こって欲しいと目標は高く持ちつつも、身近な小さな成功を喜び、それを積み重ねていくのだ、と彼は言っています。

これは人生のさまざまな面について言えることではないか、と思います。自分自身が目標としていること、成し遂げたいことについても、また子育てについても。多くの人からの「いいね!」は、この父親の短い投稿に対する共感そして拍手の気持ちなのでしょう。小さな成功を積み重ねること、それを喜び祝うことの大切さを教えてくれたストーリーでもありました。